── 働き方に正解はない。でも、違いは確かにある。
仕事で福岡に行ってきました。
天神エリアは、歴史とモダンが混ざり合った街並みにおしゃれなカフェや雑貨屋さんが並んでいて、歩いているだけでなんだか心がほぐれる街でした。東京に比べて、どこか余白のある空気。
そんな中、とある企業を訪問したときに、ちょっとした「違和感」が訪れました。
それは、制服を着た女性の事務スタッフさんが自然に働いていたこと。
東京ではあまり見かけなくなったスタイル。
むしろ「制服=ちょっと古い?」「事務職=裁量が少なそう」と思われて、なかなか人が集まらない印象さえあります。
私自身も、そういう感覚にどっぷり浸かっていたから、福岡でその光景に出会ったときに「まだちゃんと残ってるんだ」と、軽く驚いてしまいました。
東京では、「選ばれる」働き方じゃないかもしれない
東京は変化のスピードが速くて、特に採用市場では「性別にかかわらずスキルや裁量を重視する」スタイルが主流に。実際、制服があると応募が減る、という話もよく聞きます。
そもそも人手不足で、裁量が少なく、制服を着て働く事務職を維持する余裕そのものが、企業にないのかもしれないと思いました。また、企業としても、そうしたポジションはハラスメントリスクを考慮して、表現をかなり慎重にしないといけない空気もあります。
私は知らず知らずのうちに、「裁量がないとダメ」って思い込んでいるのかもしれません。
でも、福岡では「誰かを支える」仕事が、ちゃんと尊重されている空気がありました。
それって、ちょっと素敵だなと思ったんです。
「女だから」「男だから」の分業が残ってるってこと?
たしかに、福岡では男女の役割がある程度はっきりしているようにも感じました。
男性が外に出て、女性が事務で支えるという構図は、今の東京では「時代遅れ」と思われがちだけど、地方ではそれが“普通”として成立しているところもまだまだあります。
そういう社会の中では、「制服の事務職」というスタイルが自然に受け入れられていて、実際に働く女性たちも“選んでそうしている”のかもしれない。
東京とはまた違った、自分のペースで働く選択肢が残っているとも言えるなと感じました、女性が全員、男性と同じ様に働くことが正しい訳でもありません。
「自分らしい働き方」は?
東京のスピード感が好きな人もいれば、地方の穏やかさが合う人もいる。
どちらかが正解、ということじゃなくて、大事なのは、自分の「しっくりくる働き方」を選べることなんだと思います。
今回の出張は、「当たり前だと思っていた東京の価値観」が、ちょっと揺らぐような気づきをくれました。
地方に残る“古さ”の中にも、もしかすると“あたたかさ”や“余白”があって。
その土地で自然に根づいている働き方を、どちらの働き方が良い・悪い、と、
外から見てすぐにジャッジするのではなく、
東京と福岡、それぞれの土地が持つ「働き方の文化」があるんだと実感した出張でした。