坂口恭平さんの『お金の学校』は、「お金」というテーマを通して、生き方や価値観を問い直すユニークな一冊です
お金=信頼の再定義
坂口さんは「お金=信頼」と考えていて、それを軸に話が展開されます。つまり、お金はただの紙ではなく、人と人とのつながりの象徴。これを理解すると、「お金がない=人生が詰んだ」ではないという新しい視点が得られます。
実践的で等身大のアドバイス
本書では、坂口さん自身の実体験がベースになっており、特に「0円で生活していた時期」の話や、著者独自の「生活の発明」が盛り込まれています。「持たない生き方」や「贈与経済」なども具体的に紹介され、ただの理論ではなく、すぐにでも生活に取り入れられるヒントが満載。
「安心して生きる」ことへのヒント
読んでいると、お金がなくても、仲間や信頼があれば十分に安心して生きていけるという、ある種の安心感をもらえます。「お金があるから安心」ではなく、「安心しているからお金に振り回されない」…という逆の発想です。
誰でも受講可能な“心の授業”
タイトルは「お金の学校」ですが、実際は「生き方の授業」とも言える内容です。難しい経済理論ではなく、誰にでも分かりやすく、ユーモアを交えた坂口節で、心が軽くなります。
自分らしい生き方の再発見
「みんなと同じじゃなくていい」「働かなくてもいい」「自分の“生活の芸術”を大事にしていい」という、社会の常識を揺さぶる言葉が多く出てきます。読むことで、「自分にとって本当に大事なことって何?」と立ち止まるきっかけになります。