一番新鮮だったのは、「好き嫌いとは何か?」という問いでした。
正直、それまで「好き嫌い」については、「好き」とか「嫌い」って、感情的でちょっとワガママなもの。
一方で「良い」「正しい」は、もっと客観的で理性的なもの。
そんなふうに、なんとなく思い込んでいた気がします。
たとえば、
「お金を稼ぐのは良いこと」
「だから、お金を稼ぐのが好き」
――みたいな思考。
これは、自分の“好き”というよりも、世の中で“良い”とされていることをそのまま信じて、「好き」と混同していたんじゃないか? そんなことに気づかされました。
これからは「これは良い」と感じたとき、それは「私が好き」なのか? それとも「そうあるべき」と思い込んでいるだけなのか? 立ち止まって考えて、「私が好き」に言い換えれるか?考えてみようと思います。
自分の“固有の好き嫌い”を、もっと丁寧に深堀してみる。
他人に言われた「良い」じゃなく、自分で見つけた「好き」。
その感覚を判断基準に、思考し、判断し、行動していく。
良し悪しではなく、「好き」「嫌い」を突き詰める、新しい視点を得れる本です。