ブラッシュアップライフ

人生最大のカルチャーショック、韓国

韓国を初めて訪れたのは、1998年。
当時はまだ韓流ブームの影もなく、私はただ「お隣の国の、ちょっとした海外体験」くらいのつもりでホームステイに参加しました。
でもそこで出会った“韓国式スーパー銭湯・チムジルバン”が、私の価値観をひっくり返すほどのカルチャーショックを与えてくれたのです。

今でも忘れられない、あの衝撃体験について綴ってみたいと思います。

日本とまるで違うお風呂文化

日本では、「静かに」「他人に迷惑をかけずに」「お湯は丁寧に使うもの」と教えられて育ちました。
だからこそ、韓国のチムジルバンで目にした光景は衝撃的でした。

歯を磨きながらバシャバシャと水をかけ合う。
水しぶきが隣に飛んでも誰も気にしない。
裸のまま堂々と歩き回る人たち。
休憩スペースでは大声で笑い合い、カップルが遠慮なくイチャイチャ…。

同じアジア圏でも、こんなにお風呂の過ごし方が違うのか!と、心底驚かされました。

「自由」が心地よくなるまで

でも不思議なもので――
その後、韓流ブームが始まり、何度も韓国を訪れるようになると、あのスタイルがだんだん「楽」に感じられるようになっていきました。

今では、隣で水をはねられても全く気にならないし、むしろ「お風呂なんだから、シャワーのお湯がかかるのは当たり前、お互い様だよね?!」と思えるほどに。
日本人は、裸になってもどこかで「周囲に気を遣う」ことが身についているんだなぁと、しみじみ感じます。

気楽でおおらかなお風呂時間

もっと気楽に、もっとおおらかに。
お風呂くらい、リラックスして楽しもうよ――今ではそんなふうに思っています。

おそらく韓国では、日本よりも冬がずっと寒く、昔は家にお風呂がない家庭も多かったのかもしれません。
だからこそ、みんなで温かいお湯につかって、自分の家にいるかの様に、ワイワイ過ごす時間が大切にされてきた。
そんな背景が、あの開放的な文化を育んだのではないかと、勝手に想像しています。

たかがお風呂、されどお風呂

お風呂なんて、日本と韓国でそんな違いはないと思っていました。
でも、あのチムジルバンでの体験は、「文化ってこういうことなんだ」と初めて教えてくれました。

たかがお風呂、されどお風呂。
異なる文化に触れる面白さと、「当たり前はこんなに違う」、という、価値観が揺さぶられる驚きを、私はあの時の韓国で、確かに味わったのです。

今では韓国ドラマの中でチムジルバンのシーンを見ることも増え、知っている人も多いかもしれません。
でも、あの頃はそんな情報もなく、
まっさらな状態で飛び込んだからこそ、あのカルチャーショックは一生もののインパクトでした。

あの衝撃と戸惑いが、今では懐かしく、ちょっと愛おしい思い出です。

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