レベル2ということもあり、難しい単語はあまり出てこず、語数も約10,000語で長めではあるものの、ストーリーを楽しみながら読めるので、英語多読初心者にぴったりの一冊だと思います。
実は私はこの有名な物語、日本語で読んだことがなかったのですが、このラダーシリーズで初めて内容を知りました。読み終わる頃には心温まり、なるほど、長年読み継がれている理由がよくわかります。(クリスマスキャロルというのはクリスマスを祝うために歌われる歌)
舞台は19世紀のイギリス。
主人公のスクルージは、お金を貸して財を成したものの、欲深くて冷たい「meanでnastyなおじさん」になってしまった人物。そんな彼のもとに、あるクリスマス・イヴの夜、7年前に亡くなった共同経営者がゴーストとなって現れます。ここから物語は一気に展開していきます。
亡くなった人の幽霊に導かれて…という展開は、ちょっとシェイクスピアの『ハムレット』を思わせます(実際に本文でもそう紹介されています)。また、「お金を貸して成功したけれど、意地悪にな人」という設定は、同じくシェイクスピアの『ヴェニスの商人』にも通じる部分があって、昔からよくあるテーマなのかもしれませんね。
英語多読初心者の方には、語数・内容ともにとてもバランスがよく、「物語を英語で読む楽しさ」を実感できると思います。
クリスマスに限らず、ぜひ一度読んでみてほしい作品です。以下のサイトでオーディオブックも購入できます。