豚小屋に住む小さな子豚・Wilburの視点で描かれる、心温まる物語です。豚小屋の天井に暮らす蜘蛛・Charlotteとの友情や、子豚Wilburを飼う家族や親戚たちの様子がユーモアを交えて語られます。
物語の中で、Charlotteは自分についてこう言います。
Well, I am pretty. There’s no denying that. Almost all spiders are rather nice-looking. I am not as flashy as some, but I’ll do.
(「私はきれいよ。それは否定できないわ。ほとんどの蜘蛛はなかなか見た目がいいの。私も派手ではないけど、悪くないわ」)
また、こんな風にも。
I don’t know how the first spider in the early days of the world happened to think up this fancy idea of spinning a web, but she did. And it was clever of her, too. And since then, all of us spiders have had to work the same trick.
(「世界の初めの頃、最初の蜘蛛がどうやってこの素敵な巣を編むアイデアを思いついたのかは知らないけど、確かに思いついたの。そしてそれは、とても賢いことだったわ。それ以来、私たち蜘蛛はみんなこの技を使っているの」)
蜘蛛は誰にも教わらずに巣を作り、餌を取る術を知っている——そんな自然の不思議も、Charlotteの口から語られます。
やがて、Wilburは自分が家畜として大きくなったら殺されてしまう運命にあると知り、泣き出してしまいます。その時、Charlotteはこう言います。
I am going to save you.
(「私があなたを助けるわ」)
小さな蜘蛛がどうやって大きな豚を救うのか——ユーモアと、蜘蛛らしい巧みな方法で、Wilburを救い出します。
さらに印象的だったのは、こんなやりとりです。
Charlotte: Did you ever hear of the bridge?
Wilbur: Is it a web?
Charlotte: Sort of.
Wilbur: What do people catch in the bridge?
Charlotte: No, they don’t catch anything. They just keep trotting back and forth across the bridge thinking there is something better on the other side.
(「橋って聞いたことある?」「巣みたいなもの?」「まあ、そんな感じね」「橋では何か捕まえるの?」「いいえ、何も捕まえないわ。ただ人間は、向こう側にもっといいものがあると思って、行ったり来たりしているの」)
蜘蛛や豚の視点を通して、人間の行動をこんなふうに見る視点は、私にとってとても新鮮で、ユニークな発想の物語の展開に引き込まれます。
児童書とはいえ、難しめの単語も含まれており、語数も3万語強。英語多読で1万語レベルの本に慣れてきた頃に挑戦するのがおすすめです。