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英語多読おススメ Judy Moody Goes to College

Judy Moody Goes to College

Judy Moody is in a mood. Not a good mood. And definitely NOT a math mood. The substitute teacher in Class 3T thinks Judy’s math skills need improving. So Judy has to start meeting with a math tutor. Does this mean flash cards? Does this mean baby games?

Megan McDonaldによる『Judy Moody Goes to College』。シリーズ第8巻にあたるこの作品では、算数に関わる英語がたくさん登場します。

algebra(代数)、polygon(多角形)、rounding off(四捨五入)、word problem(文章題)、square meter(平方メートル)、quarts, gallons, barrels(容量の単位)など、小学生の学びに沿った語彙が満載で、英語多読にもぴったりな一冊です。

主人公のJudyは、算数の授業に集中できずにいたことから、先生に補習(tutoring)を受けるように言われます。そこで出会ったのが、大学生のChloe。ワンピースの下にジーンズを重ねばきし、耳にはたくさんのピアス――そんなChloeが、Judyの家庭教師となり、大学で直接算数を教えてくれることになります。

“It just means when you multiply something by itself, you say it’s squared, or to the second power.”
「同じ数を2回かけることを、“squared”とか“2乗”って言うよ。」

“Math is everywhere. Math is a fact of life. You’ll see. It’ll be fun.”
「算数はどこにでもある。算数って、人生の一部なの。きっとわかる、楽しくなるから。」

Judyは実際に大学のキャンパスに足を運び、算数を「体験」しながら学んでいきます。たとえば大学の駐車場で「Beetle(車種)」の数を数え、それを色ごとにグラフ化する活動を通じて、初めて「算数って楽しい!」と実感。グラフを作るのに夢中になりすぎて、迎えに来たお父さんにこう言います。

“You were only gone for like a giga-flip-flop-second. Can’t you stay away a little longer?”
「お父さん、出かけてたの、ほんの一瞬だったじゃん! もうちょっとどっか行っててくれない?」

この巻の魅力は、ただ算数を克服するだけではありません。Judyは大学のカフェテリアでランチをしたり、美術室でアートを楽しんだり、寮の部屋を見学したりと、実際の大学生活にも触れます。教室の外で、五感を使って学ぶことで、知識が生き生きと自分の中に入ってくる――そんな「学ぶ楽しさ」が詰まっています。

“Worrying about rules was old school. Art is life and life is messy. So art should be messy.”
「ルールにこだわるなんて古い。アートは人生。そして人生って messy(カオスで混乱)でしょ?だからアートも messy でいいの。」

“At college, all that mattered was that you use your imagination and be yourself.”
「大学では大事なのは、自分の想像力を使って、自分らしくいること。それだけ。」

「想像力を使って、自分らしくいることが大切」というChloeのメッセージに、アメリカっぽさを感じます。私はそんな風に教育されてきただろうか…?

Judyが女子大生Chloeの服装を真似したり、髪型を変えたりする姿や、言動を取り入れるのも、小学生の女の子らしくて微笑ましいです。

語数は約1万語で、語彙も比較的やさしく、英語多読初心者にもおすすめ。アメリカの大学文化や「自分らしく学ぶ」ことの大切さを、Judyの視点で楽しく学べる一冊でした。

そして何より、この物語はちょっと意外な展開で終わります。その「えっ、そう来たか!」というラストもまた、読書の楽しさのひとつだと感じさせてくれました。

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