「Magic Tree House」は、ジャックとアニーが魔法のツリーハウスを使い、時空を超えて冒険する児童向けシリーズ。
本作35巻は、ジャックとアニーは、魔法の図書館キャメロットからのミッションを受けて、1889年のパリ万国博覧会にタイムトラベルします。
彼らの目的は、「新しい魔法使い(New Magicians)」と呼ばれる4人の偉人たちに会い、その魔法が悪の手に渡らないように守ること。
エッフェル塔のてっぺんを目指しながら、ふたりは科学の力で世界を変えた発明家・科学者たちに出会い、魔法の正体を知ることになります。
偉人たちとその名言(Quotes)
物語に登場する4人の“現代の魔法使い”と、彼らの印象的な言葉を紹介します。
🧪 Louis Pasteur(ルイ・パスツール)
細菌の発見、狂犬病ワクチン、低温殺菌法(pasteurization)の開発者
"I find the more I study and prepare, the luckier I become."
「私は学び、準備すればするほど運が良くなると感じる。」
🔊 Alexander Graham Bell(アレクサンダー・グラハム・ベル)
電話の発明者
"We often look so long and so regretfully upon the closed door that we do not see the new ones which open for us."
「私たちは閉ざされた扉をいつまでも悔しげに見つめ、新たに開いた扉に気づかないことがある。」
💡 Thomas Edison(トーマス・エジソン)
電球・蓄音機(phonograph)など多くの発明で知られる
"Genius is one percent inspiration and ninety-nine percent perspiration."
「天才とは1%のひらめきと99%の努力である。」
🗼 Gustave Eiffel(ギュスターヴ・エッフェル)
エッフェル塔を設計した建築技術者
"Taste for adventure, love of work and responsibility."
「冒険心、仕事への愛、そして責任感。」
この本から学べる3つのこと
1. 科学は現代の魔法である
電球、電話、殺菌、ワクチン…。魔法のように見えるものも、実は知識と努力によって生まれたものだと気づかされます。英語で「殺菌」は pasteurization と言い、パスツールの名前が語源になっています。
2. 新しい技術は最初は理解されない
エッフェル塔は当初「醜い(ugly)」と批判されましたが、今ではパリの象徴です。新しいものを創るには、批判を恐れず挑戦する強さが必要です。
3. 世界基準の偉人を知るきっかけに
日本ではあまり詳しく知られていないエッフェルさんやパスツールさんも、世界では尊敬される人物。多読を通して、より広い視野で歴史と人物を知ることができます。
核心のメッセージ(Key Message)
"Real magic is knowledge. And the people who use it wisely."
「本当の魔法は“知識”だ。そして、それを賢く使える人々こそ魔法使いなんだ。」
ジャックとアニーは、魔法とは呪文ではなく、知識・努力・創造力・倫理観の力であると学びます。
そして、未来を変える本当の力は、静かに、しかし確実に人の手で生み出されているのだということも。
ひとこと感想
科学も歴史も、物語形式で自然と理解が深まる素敵な一冊でした。また、この本でエッフェルさんがエッフル塔を作ったことを初めて知りました。
"Real magic is knowledge. And the people who use it wisely."
「英語多読で広がる世界」の良さを実感できる、まさに知的冒険です。