この本は、子ども向けに「津波」という自然災害のしくみ、歴史、科学的背景をわかりやすく解説しています。物語としてではなく、事実に基づき、津波がどのように発生するのか、過去に起きた大きな津波の事例、被害の様子、そして人々がどのように備え、生き延びてきたかを描いています。また、地震やプレートテクトニクスとの関係も説明されています。
🌍 “Disaster” の語源
- ラテン語の「dis-(悪い)」+「astro(星)」から。
- 現在は自然災害の科学的理由が分かっていますが、大昔は「不吉な星の下で起こること」が語源で、運命的な不運を意味していました。
世界初の地震計(Chang Heng’s Seismoscope)
- 紀元132年、中国の科学者 張衡(Chang Heng) によって発明。
- 見た目は大きな壺のようで、周囲に8匹の龍が配置されており、それぞれが玉を口にくわえている。
- 地震が起こると、地震波の方向に対応する龍の口から玉が落ち、下のカエルの口に入ることで地震の方向を示した。
- 現代の地震計の先駆けとして知られる。

地震関連の新出単語まとめ
単語・表現 | 意味 |
---|---|
plate tectonic theory | プレートテクトニクス理論:地球の表面が複数のプレートで構成され、動いているという理論。 |
epicenter | 震央:地震が地表に現れた中心地点。震源(hypocenter)は地下の起点。 |
fault | 断層:地殻のずれ目。地震の原因になる。 |
aftershock | 余震:本震の後に続く小さな地震。 |
seismic waves | 地震波:地震によって発生する地面の揺れの波。 |
bounce up and down | 上下に跳ねる。地面の振動や津波の特徴的な動き。 |
tumble into | 〜に崩れ落ちる、転げ落ちる(例:tumble into the sea)。 |
crumble | 崩れる、ボロボロになる。建物や地面が崩壊するときの表現。 |
seismograph | 地震計:地震の揺れを記録する装置。Chang Hengの装置はこれの原型。 |
magnitude | マグニチュード:地震の規模(エネルギーの大きさ)を表す数値。 |
drawback | (津波の前の)引き波:海水が急に沖へ引いていく現象。津波の前兆として知られる。 |
Tsunami(津波)を説明する英語表現(当巻で出てきます)
英語表現 | 日本語訳(意訳) |
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Tsunami waves come from deep down in the ocean. | 津波の波は海の深いところから発生します。 |
Tsunamis travel very quickly, as fast as 500 miles per hour. | 津波は非常に速く、時速800キロ(500マイル)で進みます。 |
if Alaska were rocked by a quake, a tsunami could reach Tokyo faster than a jet plane. | もしアラスカで地震が起きたら、津波はジェット機よりも速く東京に到達する可能性があります。 |
The wave can be as tall as a ten-story building. | 津波の高さは10階建てのビルに相当することもあります。 |
But from the shore, the ocean surface looks flat. | しかし岸から見ると、海の表面は平らに見えます。 |
So people can’t tell that danger is rushing toward them. | そのため、人々は危険が迫っていることに気づけないのです。 |
まとめ
東日本大震災の記憶がまだ新しい私たちにとって、「津波」を英語でどう説明するかは、海外の人に日本のことを話すときにとても大切なポイントになります。
私自身も、以前外国人の方に「tsunami」について尋ねられたとき、うまく説明できずにもどかしい思いをしました。
このように、津波に関する英語表現を少しずつ知っておくことで、日本について、そして自然災害への備えについて、より深く伝えることができるようになり、英語多読におススメの一冊です。