職場や人間関係の中で、突然心ない言動を浴びたり、理不尽な態度を取られた経験、ありませんか?
(私はあります)
相手はあきらかに“嫌がらせ”をしているのに、
その裏にある理由は、嫉妬?不満?評価されてない焦り?
それ、もしかすると**“スパイト行動”**かもしれません。
■ スパイト行動とは?
スパイト(spite)行動とは、自分も利益を失うのに、「あいつが利益を得るくらいなら、自分が損してもいいから」、あえて相手にダメージを与えるような行動。
たとえば、チームの成果を邪魔してまで特定の人を蹴落とす、
自分も困るとわかっていて、他人の足を引っ張るような言動をする。
冷静に考えれば“そんなことしても誰も得しない”のに、
それでもやってしまう=スパイト行動。その背景には、多くの場合**「強すぎる被害者意識」**があります。
■ 「私は傷つけられた」から「だから仕返しする」へ
スパイトな人は、こんな風に思い込みがちです。
- 「私は正当に扱われていない」
- 「あの人だけ評価されるのは不公平だ」
- 「自分が苦しいのは、誰かのせいだ」
ここに、**“被害者であることの居心地の良さ”**が加わると、
他人を責めたり、足を引っ張ることでしか自分を守れなくなる。
まるで、「怒り」と「孤独」を同時にぶつけてくるような行動です。
■ 自分が巻き込まれないための対応とは?
スパイト行動を真正面から受け止めてしまうと、
こちらも傷つき、怒りが湧き、消耗します。
でも、そこでやり返したり、自分を責めたりすると、
相手の“負の循環”に自分も取り込まれてしまいます。
そこで大事なのは:
- 感情で返さず、冷静に境界線を引く
- 「これは私の問題じゃない」と心の距離を保つ
- 必要に応じて、信頼できる上司や第三者に相談する
- 健全な関係性の中で、自分を回復させる
あなたは、相手の未熟さの責任まで背負わなくていいんです。
■ 「評価されないなら仕返ししたい」と思う気持ちも自然
たとえば、あなたが本当に頑張っていて、
成果も出しているのに、評価されない。理不尽に傷つけられた。
そう感じたとき、「仕返ししたい」「せめて何か証明したい」と思ってしまうのも、自然な反応です。
でも、その感情を“スパイト”ではなく、
自分を活かす次の選択肢に変えていけたら──
- しがみつくのではなく、「ここではない場所」へ一歩踏み出す
- 評価してくれる人の元で、自分の力を正しく使う
- 新しい環境で、また新しい仲間と好循環をつくっていく
その方がずっと建設的で、前向きで、
**「自分を大切にする生き方」**だと思うのです。
■ 結論:巻き込まれずに、距離を取って、未来を選ぶ
スパイトな行動は、きっとどこかで誰もが心に浮かべたことのある感情です。
でも、それを“行動”にしてしまう人は、傷ついている自分を処理できず、他人を巻き込んでいるだけ。
そんな相手の渦に引きずられずに、
**「私は私の未来を選ぶ」**という視点を持ってほしい。
あなたが傷つけられたとしても、
あなた自身が、他人を傷つける側に回る必要はない。
離れる勇気、選び直す自由、守るべき心。
(私は、上司や同僚に相談したところ、諸々の調査の結果、嫌がらせをしてくる当人が別部署に異動する事になった経験があります。もし、異動にならないならば、自分が転職していたと思います。)