親が元気なうちに生前整理を手伝うことには、たくさんの理由があります。今回はその理由をいくつか挙げてみたいと思います。
①負担を軽減するため
親が高齢になると、自分で整理をすること自体が難しくなります。高齢のお宅でモノが溢れている映像見たことありませんか？自分で判断することが出来なくなる為です。生前に一緒に整理を進めておくことで、突然の事態に備え、後々親が大きな負担を感じることを避けることができます。また、何かあったときに、家族がすぐに対応できるように準備をしておくことが大切です。
親が亡くなってから、残された家族がモノが溢れている家を処分が想像以上に大変で、費用もかかるでしょう。
②家族間のトラブル防止
親の財産や思い出の品について、誰がどのように受け継ぐのか、あらかじめ話し合って整理しておくことで、後々の相続や遺品整理で不必要なトラブルを防ぐことができます。いつ、どんなタイミングで親が亡くなるのかは、親自身も誰も分かりません。そのため、元気なうちに整理をしておくことが大切なのです。
③親の意向を尊重するため
生前整理を進める中で、親がどんなものを大切に思っているのか、どのように遺したいのかを知ることができます。親が望む形で整理を進めることで、後悔なく親の意向を尊重した整理ができます。こうした過程は、親との絆を深める貴重な時間となります。
④思い出を整理する機会
親が長年にわたって集めた品々には、たくさんの思い出が詰まっています。生前整理をすることによって、それらの品々と向き合い、親と一緒に過去を振り返りながら共有することができます。思い出を整理することで、親の人生をより深く理解し、家族としてのつながりを感じることができるでしょう。亡くなってからでは一緒に思い出の共有はできません。
⑤自分自身のため
親の生前整理を手伝うことで、自分自身の生活や価値観にも変化が生まれることがあります。実家のモノを整理することは、自分にとっても良い見直しの機会となり、自分の価値観のベースは親から受け継いだ、と、自分の心の整理にも繋がります。さらに、将来に備えて自分自身の整理について考えるきっかけにもなるでしょう。
親が生前整理せず亡くなった場合、モノが溢れている家を片すのは自分（と兄弟）です。何にせよしなくてはならないのならば、思い出を共有しながら、親と一緒に整理整頓を進める方が、合理的です。
人生って元気なうちは、永遠に感じるかもしれませんが、いつか終わりは来ます。親と一緒に生前整理を行うことで、ただ物を整理するだけでなく、親との絆を深め、未来に向けた自分自身の心の準備を整えることができます。