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夏休みが終わり、バージニア州の小学3年生、ジュディ・ムーディーの新学期が始まります。この本は、彼女のちょっとした不機嫌(mood)から始まる、くすっと笑えるエピソードが詰まった英語児童書です。
新しい学年、新しいクラス、新しい机――でもジュディが一番Bad moodなのは、クラスの子たちが夏休みにディズニーワールドやシーワールドに行ってきたことをアピールするTシャツを着てくるだろうこと。ジュディはどこにも行っていない…。でも、パパが「君は釣りをして、サメを食べただろ?」と言ったのをヒントに、ジュディはTシャツにマジックで “I ate a shark.(私はサメを食べた)” と自作メッセージを書いて登校します。この発想がたまりません!アメリカの小学生ならではのユーモアと自己主張の文化を感じさせる、微笑ましいシーンです。
1冊の語数はおよそ1万語ほど。けれど、各チャプターごとに小さなオチがあり、1話1話が完結するスタイルなので、英語多読初心者にも読みやすい構成です。
物語の中には、さりげなくアメリカ文化の基礎知識も盛り込まれています。たとえば、
- **トーマス・ジェファーソン(第3代大統領)**がバージニア州の出身であること
- 映画『ポカホンタス』の舞台が同じくバージニア州であること
- 世界初の女性医師、エリザベス・ブラックウェルがアメリカ人であること
これらは、アメリカの小学生なら「知っていて当然」という前提で登場します。
日本で例えるなら、「徳川家康が愛知出身で、江戸の礎を築いた」といったレベルの共通認識かもしれません。子ども向けの本でありながら、文化の断片に自然と触れられる点が、読んでいてとても興味深く感じました。
ちょっとした日常の出来事をユーモアたっぷりに描きながら、アメリカ社会の価値観や背景に触れられるシリーズ。英語多読としても、文化理解としてもおすすめの一冊です。