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1. 4人に3人が悩みを解決できていない
著者・樺澤紫苑氏によると、世の中の75%の人は悩みを抱えたまま立ち尽くし、残りの25%は悩みに直面してもすぐに対処し、自己成長へとつなげていきます。悩みの本質は「解決できないこと」ではなく「停滞していること」にあります。
著者は8年かけて4000人以上の悩みに答えてきた経験をもとに、悩みを解消するための具体的なメソッドを本書で紹介しています。
2. 悩みを解消する方法とは
●「検索する」:すでにある知恵を探す
まずは、ネットや本などから、同じような悩みへの対処法を調べてみる。悩みはほとんどの場合、すでに誰かが通った道です。
●「悩みの再設定」:言い換えて捉え直す
極端な「ゼロか100か」で考えず、「普通」を入れて柔らかく捉える。たとえば「まったくできない」ではなく、「少しずつ進んでいる」と言い換えてみる。
3. 「相談」と「言語化」の力
●人に相談する
多くの人が悩みを誰にも相談できずに抱え込んでいます。話すことで、思考が整理され、気持ちが軽くなります。
●言語化する(=漠然としたつらいモヤモヤを外化する)
私たちの思考の95%は無意識下で処理されています。言語化によって、その無意識下にあるネガティブな思考や感情を引き上げ、曖昧だった悩みを具体的に捉えることができるようになります。
これは「メタ認知」の実践でもあり、データを外付けハードディスクに移すように、頭の中のモヤモヤを一度外に出す作業。外化して初めて、他人と共有し、共感されることができます。
4. 共感とオキシトシンの効果
自分の気持ちを言葉にして共有し、誰かに共感されると、脳内には「オキシトシン」が分泌され、安心感や幸福感が得られます。
また、自分が自己開示すれば、相手も自己開示してくれる「返報性の法則」が働き、人間関係もより深まります。
5. 行動することが何よりも大事
どれだけ本を読んでも、どれだけ考えても、行動しなければ何も変わりません。今日できる小さなこと――たとえば「ゴミを拾う」「早起きする」といったことでも構いません。
小さな一歩を踏み出すことで、心は前に進みはじめます。
6. あきらめる・手放す勇気も必要
すべてのことが「自分の努力でなんとかなる」とは限りません。できること・できないことを見極め、無理なものは手放す。
ときには「三十六計逃げるに如かず」という言葉の通り、戦わずに引くことも必要です。万策尽きたなら、撤退という選択もまた賢い判断です。
7. 最後に:他者貢献の力
誰かのために行動する、感謝を伝える、自分からギブ(与える)する。そうした行動は、巡り巡って自分に返ってきます。これもまた、返報性の法則のひとつです。
まとめ
悩みを抱えて苦しいときこそ、言葉にして外に出してみる。言語化は、自己理解と他者とのつながりの第一歩です。そして、言葉にしたことは、行動につながっていきます。
「悩みを抱えること」ではなく、「悩みにとどまること」が問題なのだと気づかせてくれる一冊です。