2005年に「ニューベリー・メダル」を受賞した作品。
1950年代の米国Georgiaで暮らす日系アメリカ人少女の視点で描かれる家族の物語。
父は養鶏ふ化場、母は鶏肉加工工場で働く。
長時間、単調で過酷な低賃金労働。母親はトイレにも自由に行かせてもらえず、オムツをつけてラインに立つ。移民労働の現実、加えて、日系人への差別の様子が、淡々と描かれる。
けれど、この物語はどれだけ大変だったか、「被害」の物語ではない。
厳しい現実のただ中で、姉と自分と幼い弟は、小さな輝きを見つけながら日々を生きる。
両親もまた、環境を恨まず、受け入れて、必死に忍耐強く働く。
もちろん、物語はハッピーエンドではない。
けれど読み終えたとき、希望が残る。
彼女は世界を「きらきら」と見る。青い空、子猫、コーン畑、空に舞うテッィシュでさえも。
今、アメリカで日本人が活躍できる土台は、
こうした名もなき沢山の移民たちの忍耐と努力の上に築かれているのかもしれない。
この本が教えてくれるのは、
環境を選べないときでも、世界の見方は選べるということ。
きらきらは、状況が与えてくれるものではない。
自分で磨き続けるものだ。
My sister had taught me to look at the world that way, as a place that glitters.
私は、今日、何を「きらきら」と見るだろうか。